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スギ花粉による“くしゃみ・鼻水”、“目のかゆみ”に悩んでいる方は多いのではないでしょうか。

実は、スギ花粉のアレルゲンは、この時期の皮膚炎の発症と深く関わっています。

この時期、顔面、とくにまぶたや頬に赤みがでて、かゆみやヒリヒリ感を訴える患者さん方多くみえます。

スギ花粉のアレルゲンであるCrej1は、は、直接的に皮膚のバリア機能を低下させることが証明(*)されており、お肌の乾燥、皮膚炎の原因となります。それは、鼻炎などの花粉症の症状のない方にも生じます。文献によると皮膚のバリア機能をつかさどる角層間脂質の分泌が低下するのだそうです。

 *Kumamoto J et al. (2016) Archives of Dermatological Research 308: 49-54

もともとアトピー性皮膚炎のある方では、一時的に症状が悪化しがちでること、また、普段と同じスキンケアをしていても、ヒリヒリや乾燥感を感じる敏感肌の方も、花粉の影響かもしれません。

お仕事や運動、お花見などで外出する際は、きちんと保湿剤(日焼け止めでも可)でお顔の保護をしてでかけることをして、予防しましょう。

 もうしばらくの期間、お肌のバリア機能が低下していますので、洗顔、メイク落としの際は、通常よりも意識して“優しい”ケアを心がけましょう。皮膚炎が起きたらすみやかに薬剤で治療し、保湿のスキンケアを心がけましょう。