床ずれ(褥瘡、じょくそう)とは 長期療養や寝たきりで体の一部に圧力が集中する結果、その部位の血行が悪くなり皮膚が壊死(えし)し、皮膚に穴があいた(潰瘍化)状態です。

発生しやすい部位はおしりの真ん中、坐骨部、腰骨、大腿骨の大転子部、足のかかと部など、皮膚の下に骨が近接している部位に多く、痩せている方では良く起こります。

治療法

床ずれの治療は、創傷ケア(皮膚の局所治療)、除圧による根本原因の除去、栄養状態など創傷の治癒を促す手段を総合して行われます。当院では、主として創傷ケアを適切に行い、早期治癒(上皮化)を図ります。具体的には、壊死組織の除去、細菌感染の治療、過剰にふやけた状態の改善、創部の縁への処置(ポケット形成した褥瘡への処置)を組み合わせて行います。

予防法

臥床している時間の多い方のケアとして、適切な体位変換、寝具や座布団の工夫による除圧が最も大事で、それだけで治癒することが多くみられます。そのため、ケアマネージャーさんやご家族、施設の方を交えて予防、改善策を患者さんごとに個別に模索していく、という方針で治療にあたります。