感染症の予防の基本である手洗いが徹底されています。アルコール消毒も色々なところに設置されています。
そのため、もともと手荒れしやすいお仕事の方や、家事をする主婦の方の手荒れの悩みが増えています。また、小さなお子さんでも治りにくい手湿疹の症状が増えています。今回は、手荒れに配慮したスキンケアについてお知らせします。
①洗浄料は思ったより“少量”のほうがよい。
手洗いの際の注意点は、ハンドソープなどの洗浄料を、“少量を” “よく泡立てて” 使用することです。これで汚れは十分落ち、必要な皮脂が取れすぎない利点があります。
リキッドタイプのソープは、原液をそのままつけて洗うと多すぎ(皮脂が取れすぎ)ます。(食器洗い用洗剤の使用法も同様です。)
→泡タイプの洗浄料を少量使用するのがおすすめです。
②とにかくまめに保湿を!
保湿ハンドクリームをできるだけまめに塗布しましょう。
1回塗布するだけより、数回定期的に塗布することで、皮膚の水分量が増加することが確かめられています。
③皮膚炎があれば早めに治療
炎症を起こしている皮膚(かゆみ、ぽつぽつ、ただれ)では、しっかりと適切な強さのステロイド外用剤を用いて炎症を鎮めましょう。
④洗剤の成分にかぶれ(アレルギー性接触皮膚炎)が起きていないかチェック
洗浄料の成分、シャンプーの成分にかぶれ(接触アレルギー)を起こしていることがあります。上記①から③を行っても改善しないときは御相談ください。
また、小さいお子さんが一人で手洗いする際は、石鹸分が残りやすく、かぶれの原因となりますので、泡をいっぱい出さず、少量使って、洗剤の洗い残しがないように(ヌルヌルがとれているか)配慮してあげてください。
院内研修会資料から抜粋