純粋レチノールを有効成分とした資生堂の製品は、9週間の使用で深いしわを改善する有効性が認められました。これは一般流通が可能な濃度の処方(エリクシールブランド)で承認を受けた点がポイントです。同じ純粋レチノールを用いたクリニック限定化粧品であるナビジョンDR レチノアドバンスは、今回話題となった市販品に比べ、当然、よりよい結果が期待されます。
本製品を使用するにあたり、まずは濃度が低いものを先に使用してレチノールを「お肌に蓄える」段階を経て、次に「より効果を出す」濃い製品にステップアップしていきます。
以上を踏まえて、筆者が、現在最も推奨する日常のスキンケア(エイジングケア)は図のたった3種を用いたシンプルなスキンケアとなります。
1日2回、石鹸を用いた洗顔。洗顔料は使い慣れたもの、”特別なもの”を使用せず、昔からあるシンプルなもの、であるほどよいでしょう。
その後、朝は、①→②、夜は①→③とします。
①ナビジョン DR TA ホワイトローション (150ml、目安として2カ月使用可、¥6,480)
②ナビジョンDR モイストプロテクトUV (25g、¥3,450)
こちらは、ラロッシュUVイデアXLも推奨され、代替品としてもOKです(30ml ¥3,670)。
③ナビジョン DR TAレチノアドバンス(15g、¥10,800)
*以上を基本とし、シミが気になるところにはハイドロキノン(HQ)を重ねます。HQの使用法については、個々のシミに対して至適な製品、方法をご紹介しています。
これらを用いる意図は、以下のとおりです。
①ナビジョン DR TA ホワイトローション
トラネキサム酸が含まれており、メラニン色素の産生を抑える効果を担います。
②ナビジョンDR モイストプロテクトUV
高機能日焼け止めクリームで、メラニン色素の産生を抑え、皮膚のアンチエイジングの肝となります。本製品は、使用感が特に良好でおすすめです。
③ナビジョン DR TAレチノアドバンス
純粋レチノール配合で、表皮の回転(ターンオーバー)を亢進する役割が主で、ヒアルロン酸の産生も高め、エイジングケアのカギとなります。