お風呂に入るたびに手のひらが異様にふやけて、白くなり、シワが目立つ方がいます。何か病気ではないか、と携帯で撮った写真を持参してこられる患者さんがいます。
これはちゃんとした病名のついた皮膚疾患ですが、
Aquagenic wrinkling またはaquagenic syringeal keratoderamaと言われています。
今月号の米国医師会雑誌・皮膚科版(JAMA Dermatology)に、症例の診断をあてる問題として出ていました。
コロナ禍で手洗いを頻回にしたり、長時間手袋をはめている方で発症する事例が増えていると書いてありました。たしかに、何か病気ではないか、と携帯で撮った写真を持参してこられる患者さんがここ最近、特に少し頻度が多くなったように感じます。
日本語の病名も、病態生理もうまく説明できないので「心配なし、様子見ていいです。」とお答えしてしまう歯がゆい疾患ですが、水につけるたびにピリピリ痛みがあったりする方もいます。論文では、いくつかの外用剤の紹介があり、今度患者さんから相談を受けたらその知識を生かしてみたいです。