水いぼ=伝染性軟属腫は1817年に Thomas Bateman 博士が最初に病名をつけたそうです。200年経っていますが、いまだ米国FDAの認可した薬物療法がありません。アメリカでも第一選択となる特効薬が無いのが現状です。

外来ではピンセットでつまみとるのが確実ですが、痛みがあります。

ただし、放置しても、1年半くらいで70%自然消失する(いろいろな数字があり。2年で90%など)ことが多いですので、必ず治療が必要というわけではありません。

さて、アメリカでは新しい塗り薬の第3相試験が行われたようです。

最近のJAMA Dermatologyという雑誌で有望な塗り薬ついての記事を読みました。Berdazimer Gelという新規の塗り薬で、一酸化窒素を放出する薬剤のようです。一酸化窒素は自然免疫に作用し、抗ウイルス作用を示すとされています。

有効性と安全性が示された、とする論文で、第3相試験の結果を報告していました。副作用も軽微なようで、FDAと厚労省が認可して、早く日本の外来でも使用できるようになればいいです。