子育て中のパパ・ママなら一度は耳にする、あの「水いぼ(伝染性軟属腫)」。皮膚にできる小さなツブツブで、プールなどでうつることが多く、特に小さなお子さんがかかりやすい皮膚の病気です。
実はこの水いぼ、1817年に病名がつけられてから、なんと200年以上も「特効薬」がない状態が続いていました。
これまでの治療はどうだったの?
自然に治るのを待つ: 水いぼは、放っておいても1年半〜2年ほどで自然に消えることがほとんど(約70〜90%)なので、急いで治療しなくても大丈夫な場合が多いです。
ピンセットで取る: 確実に治す方法として、病院でピンセットでつまみ取る治療がありますが、これが「痛い!」のが難点。特に小さなお子さんにとっては、つらい治療でした。でも、数が少ない場合は取ってしまうのも一つ。
待望の「塗り薬」が登場!
そんな水いぼ治療に、ついに新しい選択肢が加わります!
鳥居薬品株式会社から、「ワイキャンス
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外用液 0.71%」という水いぼの塗り薬が、国内で使えるようになると発表されました。12月頃から医療機関で使用可能になる見込みです。
どんな薬?: カンタリジンという成分が入った塗り薬です。
使い方: 2歳以上のお子さんが対象で、病院で塗ってもらい、その16〜24時間後にご自宅などで洗い流すという方法です。治療は3週間に1回行います。
使用には少し注意が必要!
このカンタリジンという成分は、皮膚に塗ると水ぶくれや軽い炎症を起こして水いぼを治すため、使い方には注意が必要です。
水いぼの患者さんは小さなお子さんが中心なので、医療機関にて細心の注意を払って、適切に使用していくことになります。
水いぼがどんどん増える場合に、確実な効果が期待できるお薬として、この薬には大きな期待が寄せられています。アメリカではウイルス性のイボの治療にも研究が進んでいるとのこと。本邦でも、今後の適応の拡大に注目です。
