光線に関係した皮膚疾患が増え始めています。

一般的な日光皮膚炎のほか、以下のような疾患があり、適切に鑑別することが大事です。
当院では、年齢や肌の状態に応じ、適切な日焼け止めのサンプルを進呈しております。

光接触皮膚炎

湿布剤とくにケトプロフェン(モーラス®)を貼って、はがした後、日光に浴びることでかぶれが引き起こされることがあります。
湿布を貼ってから1ヶ月経ってから光線暴露によって発症することがあり、1ヶ月はその場所を日に当てないことが肝要です。

光線過敏症

顔面の頬や鼻背に、戸外で少しあたった程度で真っ赤に紅斑が生じる状態です。
種々の原因が考えられますが、最近多いのは薬剤の副作用による薬剤性光線過敏症です。
代表的な薬剤としては、ある種の抗生剤、利尿剤、抗アレルギー剤、抗がん剤が有名です。

また、リンゴ病に感染したあと、ほっぺや腕や下肢が日光暴露後、驚くほど真っ赤になることも有名です。

慢性光線性皮膚炎

中 高年男性に多い、日光のあたる部位を中心にごつごつしたかゆい発疹ができる疾患です。紫外線や可視光線に過敏性があります。アレルギー性接触皮膚炎の合併 もありますが、原因不明です。ステロイドの内服、外用が一般的な治療ですが、免疫抑制剤のシクロスポリンによって症状がコントロールされることが多いで す。

多形日光疹

比較的若い方で頻度が高く、日光露光部にぽつぽつ生じる発疹です。かゆみがあり斜光と外用治療が必要です。