赤ちゃんを連れた親御さんには、保湿を中心としたスキンケアの重要性を繰り返しお話しています。

昨年、国立成育医療センターの斉藤先生や大矢先生のグループが、保湿のスキンケアがアレルギー疾患の発症を予防することを科学的に実証し、最も権威のあるアレルギー学・臨床免疫学の雑誌で論文発表されました(JACI,2014 Oct)。
タイトルは、“新生児期からの保湿剤の使用がアトピー性皮膚炎を予防する“です。
アトピー性皮膚炎の発症が卵アレルギーの発症と関連することも確認したとのことです。
赤ちゃんの時から適切に保湿のスキンケアを行っていけば、アトピーが予防でき、その後の食物アレルギーを含めたアレルギー疾患の発生予防にとって非常に有利だ、ということを初めて裏付けたのです。

では、保湿のスキンケアとしてどんなことをしていけば良いのでしょうか?
私は、保湿のスキンケアとして下記の保湿剤を‘‘入浴後ただちに’’十分塗布するよう指導しています。

①ヘパリン類似物質外用剤(ヒルドイド、ビーソフテン、ヘパリン類似物質(ニプロ)、各社からでていますが、ほとんど同じ効果と考えてよいです。)→ これらは処方薬として処方しています。

②ガルデルマ社のセタフィル・レストラダーム(角層間脂質であるセラミドを配合)
→ とても良い製品です。薬ではないため薬局で購入してもらいます。

上記を主に推奨していますが、その他に以前から、
③資生堂の2eシリーズ(ドゥーエシリーズ)も非常に品質がよく勧められます(2e babyという赤ちゃん用もあります)。

④ロゼット社製の、「AKマイルドクリーム」も使用感がよく優れた製品です。天然セラミド配合のためやや高価な点が難点。
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その他に、
⑤手湿疹のある方の保湿剤として、持田製薬のコラージュDメディパワー保湿ハンドクリーム®をお勧めしています。この製品もセラミドが配合され、しっとり感が良好なのにベトつかない点がポイントです。
⑥ニキビ治療で、ディフェリンゲルを使用している方や、顔が乾燥するが保湿剤の使用でニキビがでて困る、という方には、セタフィル®ナイトモイスチャライザーが効果的です。
②、③、④、⑤、⑥は試用サンプルがあります。気になる方は試してみてください。