「仕事で手袋をしなければならず、そのたびに手が荒れる。仕事を変えなければ治らないのかも。」
という声をよく聞きます。
塗り薬による一般的な治療を受けていても仕事の度に手荒れが繰り返されるので大変です。
手袋をして生じる手湿疹の原因としては、
①パウダー付き手袋の“パウダー”によって、手の角質が傷つきバリア機能が低下した状態で、頻回な水仕事や洗剤などの刺激物に接触して荒れやすくなる(刺激性接触皮膚炎)。
②ゴム素材の手袋の成分であるラテックス蛋白やゴムの硬化剤、ゴムの老化防止剤などの添加物にかぶれてしまう(接触アレルギー)。
が代表的で、パウダーフリーかつ、ラテックスフリーの「ニトリル」手袋を使用することによってかなりクリアできます。また、その場合でも、長い時間、手が濡れた状態で蒸れ、皮膚がふやけた状態でいることも皮膚のバリア機能を低下させますので、仕事の際は留意してください。
さて、ニトリル手袋を使用していても皮膚炎が起こる場合、使用しているニトリル手袋を用いてパッチテストを行います。
そこでパッチテスト「陽性」となり、ニトリル手袋に“接触アレルギーあり”との結果になれば、ゴムの硬化剤フリーの手袋を使用してもらうことで解決する場合があります。
ゴム製品でかぶれが判明した場合、さらにアレルゲン成分の推定(成分パッチテスト;ゴム硬化剤、ゴム老化防止剤に対して)が可能です。
簡便には、硬化剤フリーの手袋を使用してみることで、サンプルを差し上げていますのでお気軽に相談ください。