- 全身アレルギーのゲートキーバー(門番)としての皮膚科の役割 -

近年、乳児の食物アレルギーが、皮膚を介するアレルゲン感作により発症する説が唱えられています。 特に、よだれでただれたホッペや首や手首のしわのところの乳児湿疹がおきた皮膚では、皮膚のバリア機能が悪くなっているため、分子量の大きな食物抗原が付 着しても容易に入り込むのです。皮膚科医として、乳幼児へのスキンケア指導と皮膚炎の適切なコントロールをきちんと行うことで子供たちの皮膚を丈夫にし、 アレルギーの発症予防に寄与したい、という気持ちで小児皮膚科診療にあたっています。

さて、小児に限らず、大人でも最近、‘’経皮感作‘’ということが注目されています。茶のしずく石鹸の問題や、化粧品に使用されているコチニール色素の問題です。